草丈:10~15cm よく見かける場所:野原 畦 よく見かける時期:3~4月
花言葉:向上心 意外 驚き
O市民の森で地面の枯れ草の中から顔を出していました。例年3月末ごろから見かけるのですが、今年は早いです。
スギナの胞子茎です。呼び名のツクシは、スギナにくっついて出てくることから「付く子」、袴の部分で継いでいるように見えることから「継く子」から、ついたという説が有力だそうです。漢字は、伸び始めのころの姿が筆に似ていることから「土筆」と書かれます。
ツクシが成長すると、付近にあった小さな緑色の芽、スギナも伸び始めます。ツクシとスギナは地下の茎でつながっていて、どちらも茎にできる“貯蔵庫”、無性芽(むせいが)に蓄えられた養分で育ちます。夏期には地面の下で、早くも翌春に芽生えるツクシができ始めています。スギナがツクシの親と言われるのは、スギナによって蓄えられた栄養でツクシが育つからです。
ツクシは成長すると、穂先にある小さな胞子嚢(ほうしのう)が開き、中から胞子が出てきます。その数は140万~220万個になるそうです。
風に乗り飛んで行った無数の胞子は湿地に落ちると、水分を含んで発芽し、前葉体(ぜんようたい)Omnisサークルよりという植物になります。前葉体では卵細胞と精子が作られ、受精すると芽を出します。この芽がスギナです。
スギナは地下茎や無性芽で成長できますが、環境に応じて、よりよい子孫を残せるように受精でも繁殖します。詳しくは、「スギナとツクシの一年」で
ツクシの先祖は、今から約3億年前に水辺に生えていた蘆木(ろぼく)(ハルキゲニたん、石炭紀を語るより)という生物で、樹木のように大きな姿をしていたそうです。その後、環境の変化に適応しながら子孫を残し、現代のような姿に変わっていったそうです。体の仕組みは太古からほぼ変わっていないそうです。
ツクシやスギナのご先祖は、石炭になっていたんですね。