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EQUULEUS(エクレウス) 主なミッションは太陽―地球―月圏における軌道制御技術の実証です。名は「こうま座」の英名 (Equuleus) に由来します。

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EQUULEUS(エクレウス)は2022年11月17日に米国の新型ロケットSLSに搭載されOMOTENASHI と同時に打ち上げられたは順調に航行しているようです。今回はEQUULEUSについて調べてみました。

宇宙航空研究開発機構・宇宙科学研究所

東京大学と宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発した地球・月系ラグランジュ点探査の超小型探査機(CubeSat)です。名は「こうま座」の英名 (Equuleus) に由来します。
本体の大きさは格納時には10×20×30cmです。推進機として6基のAQUARIUS (AQUA R es I stojet p rop U lsion S ystem) を備えています。
AQUARIUSは「水」を蒸気として排出するエンジンで推進剤として1.5㎏の水を備えて通信機器の排熱を再利用して水を気化させることで消費電力を節約しているそうです。
観測機器としては紫外線望遠鏡 (PHOENIX)超高速カメラ (DELPHINUS)塵の粒径、分布を測定するダストセンサ (CLOTH) を備えています。

工学ミッション(主ミッション)

太陽―地球―月圏での軌道操作技術の実証で太陽や月の重力を利用することにより小さなCubeSatでもできる範囲で地球―月系のラグランジュ点(地球から見て月の裏側のL2点。以下、EML2)へ効率的に航行させることを目指しています。
EQUULEUSはロケットから分離され月への近接通過(フライバイ)軌道へ投入されたあと少しの速度変化で約1週間後の月フライバイ時の近月点(月の中心からの距離が最も近い点)を調整して再フライバイ後に月に再会合できる軌道へ移っていきます。その後、約6カ月をかけ複数回の月月の重力を使った軌道変更(スイングバイ)をしてEML2(ラグランジュ点)周りの周期軌道へ到達して科学観測ミッション実施する計画です。

3つの科学観測ミッション

ミッション1

地球の磁気圏プラズマの全体像を地球から離れた距離から極端紫外光で撮像することです。
PHOENIX(Plasmaspheric Helium ion Observation by Enhanced New Imager in eXtreme ultraviolet)という観測機器で観測します。これによって将来の有人月圏探査にとって重要な地球周辺の放射線環境の理解を深めることにつながると考えられます。

ミッション2

月の裏面における月面衝突閃光の観測です。高速で月面に衝突する小隕石の発する一瞬の光を高速カメラで検知することによって、月面に降ってくる小隕石のサイズや頻度を評価でき、将来の月面上の有人活動やインフラに対する脅威を評価します。このミッションは、DELPHINUS(DEtection camera for Lunar impact PHenomena IN 6U Spacecraft)という観測機器で行います。

ミッション3

地球から月軌道周辺までの空間(シス・ルナ空間)におけるダスト環境の評価ですDELPHINUSによる1m~10cmオーダーの固体物質分布の観測をするそうです。地球・月の重力圏に一時的に捕獲される固体物質の起源、性質、総量を俯瞰的に理解できるようになることが期待されます。多層断熱材(MLI:Multi-Layer Insulation)の層間に、薄膜状に埋め込まれたダスト検知センサ(フィルム)を使って観測します。
MLIが衛星の衣服のようにも見えることにちなんで科学観測機器と衛星バス機器を統合したこの「ダスト計測器」をCLOTH(Cis-Lunar Object detector within THermal insulation)と命名されています。
てんてん
てんてん

2022年11月22日未明にAXA・宇宙航空研究開発機構が通信が途絶えていた超小型探査機「OMOTENASHI」の月面着陸を断念すると判断したと発表しました。
残念ですが「はやぶさ」のように何かのタイミングで「復活」すると嬉しいです。

しつもん いけん かんそう