ツマグロヒョウモン(褄黒豹紋)　もともとは南国の蝶です。パンジーの側で幼虫を見つけました。

春はるにパンジーの花はなが咲さき始はじめると黒くろとオレンジ色いろのスジのある毛虫けむしをパンジーの花のそばで見みかけます。ツマグロヒョウモンの幼虫ようちゅうです。

成虫せいちゅうになるとオレンジ色いろと黒くろまだらの蝶ちょうになります。冬が近ちかづいても飛とぶ姿すがたをみることができます。メスとオスの模様もようがちがいます。
野原のはらや公園こうえんなどに広ひろく生息せいそくしています。都市周辺とししゅうへんではヒョウモンチョウの中ねかで最もっとも見みることが多おおい蝶ちょうです。
もともと沖縄おきなわより南みなみの地方ちほうで繁殖はんしょくしていた蝶ちょうです。幼虫ようちゅうがパンジーなどスミレ類るいを食たべることからパンジーなどにまぎれて日本各地にほんかくちに広ひろがったようです。地球ちきゅうの温暖化おんだんかも影響えいきょうしているといわれています。（ただし北国きたぐにでは冬越ふゆごしできずに死しんでしまうそうです。）
オスは後翅うしろばねのへりが黒くろくなっていることで他ほかのヒョウモン類るいと見分みわけられます。

メスは前翅ぜんしの前まえの方ほうの黒くろと白しろがよく目立めだちます。体内たいないに毒どくを持もつマダラチョウの仲間なかま、カバマダラに擬態ぎたいしているといわれています。
関東地方かんとうちほうでも冬をのぞいて一年中いちねんじゅう、ひらひらと飛とぶ姿すがたを見みることができます。もともと１９９０年代ねんだいまでは、関東地方かんとうちほうで見かけることが珍めずらしい蝶ちょうでした。ところが２０１０年の調査ちょうさで関東地方かんとうちほうにも多く生息せいそくしていることがわかったそうです。（環境省生物多様性かんきょうせいぶつたようせいセンター「いきものみっけ」調査）
2017年09月11日～2018年09月11日の調査結果です。（「報告を見る」を開きます。）
幼虫は、スミレ属の葉が大好物です。一年中繁殖して年間４回から５回羽化するようです。