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ミツバアケビ アダルトな命名

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学名:Akebia trifoliata 漢字名:三葉木通 別名: 英語名: 分類/科名: アケビ科アケビ属
草丈: つる よく見かける場所:林  よく見かける時期: 5~10月 実は9~11月
花言葉:才能 唯一の恋
 緑地の林と植え込みの間にツツジに絡まるように実が見えました。春先には濃い紫系の花を咲かせます。アケビとミツバアケビがありますが、今回見つけたものは、葉の周りになめらかな波状の鋸歯があるのでミツバアケビとしました。
アケビよりミツバアケビの実は、熟すと紫色から暗紫色に変わり、縦に口が開くようにわれます。中の実は白く熟すと透明感が出て中の黒い種がびっしり詰まっている様子が見えます。その透明な実は甘いので山で遊ぶ子どもたちは、おやつとして食べては、中の無数の実をはき出していました。同じように鳥なども中の実を食べて種をいろいろなところに運んでいます。また、周りの部分を内部に肉を詰めて焼いたり、炒めたりして調理して食べます。さらに、種からとった油は、江戸時代から明治時代には最高級品として珍重されたそうです。
ミツバアケビの蔓は、籠細工などの高級材料として使われます。昔から、人の生活と密接に関わっている植物です。

子どもの時から山で見つけては食べていたのを思い出しました。その後、実が何色になるか楽しみにしていたのですが、後日見に行くと実がありませんでした。残念。

 アケビという名は、実の名前で口を開ける様から名付けられたとされていますが、全体はアケビ蔓と呼ぶそうです。
牧野富太郎先生の「植物一日一題」では、「アケビと𦼠」にて寛平四年(西暦892年)に僧 昌住(しょうじゅう)の作った我が国最初の辞書『新撰字鏡』にアケビについて「𦼠音山女也阿介比又波太豆」と書いてあり、昌住坊さんサバケテて(本文のまま)いると紹介しています。これは、大正時代に発行された『大字典』で𦼠という字は女陰としていることから坊主なのにアダルトな命名がサバケテいると思ったようです。