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小型月着陸実証機(SLIM)X線分光撮像衛星(XRISM)の打上げが成功しました。

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2023年8月下旬から延期されていた小型月着陸実証機(SLIM)とX線分光撮像衛星(XRISM)の打上げが9月7日に種子島の種子島宇宙センターで「MHI 打上げ輸送サービス」のH-IIAロケット47号機を使って行われました。
打ち上げは成功しました。打ち上げ時の生配信を録画しました。

MHI 打上げ輸送サービス
三菱重工のH-IIAロケットによる打上げ輸送サービスです。
H-IIAロケット
日本初の純国産ロケットH-IIロケットで培われた技術をもとに開発され、 多様な人工衛星・探査機の打ち上げを、高い信頼性と低コストで行うロケットです。大きさは敷地が六畳ひと間の17階ビルといった感じだそうです。

小型月着陸実証機SLIM(すりむ)

SLIMとは

SLIM (Smart Lander for Investigating Moon) は将来の月惑星探査に必要なピンポイント着陸技術を研究し、それを小型探査機で月面にて実証する計画です。
SLIMは従来の「降りやすいところに降りる」着陸ではなく、「降りたいところに降りる」着陸へ、と質的な転換を果たすことになります。

着陸地点

今回着陸するのは、月周回衛星「かぐや」の観測データから「カンラン石」が多く含まれる「神酒の海」にあるSHIOLIクレーター近傍の15度の斜面です。
岩をSLIMの分光カメラで観測することで、月の起源に関する重要な手がかりを得たいと科学者達は考え着陸地点にしたそうです。

ピンポイント着陸のしくみ

SLIMには長い脚はありません。SLIMの太陽電池が張られている側と反対側の面に5つのまるっこい半球状の突起が「着陸脚」です。
アポロ宇宙船のように関節をもった着陸脚では構造や機構が複雑になり重くなるためSLIMの着陸脚は半球状の金属が潰れることで着陸時のエネルギーを吸収する方式を採用したそうです。

X線分光撮像衛星XRISM(くりずむ)

XRISM(クリズム)とは

XRISM(X-Ray Imaging and Spectroscopy Mission)は、NASAやESAの協力のもと2018年に開始されたJAXA宇宙科学研究所の7番目のX線天文衛星計画です。
星や銀河の間を吹き渡る風である「高温プラズマ」を観測するX線天文衛星です。

目的

X線の精密分光撮像によって、星や銀河の中でつくりだされる物質やエネルギーの流転を調べ、天体の進化を解明します。
星や銀河、そしてその間を吹き渡る高温ガス「プラズマ」に含まれる元素やその速さを測ることで、星や銀河、銀河の集団がつくる大規模構造の成り立ちをこれまでにない詳しさで明らかにします。
てんてん
てんてん

成功して良かったです。
月面に着陸するのは早ければ来年の1月ごろだそうです。

しつもん いけん かんそう