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ヤマクワ 明治以降の日本近代化のお金を稼いだ木です。

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学名:Morus australis, Morus bombycis 漢字名:山桑 英語名: 分類/科名:クワ科クワ属
高さ:3~8m よく見かける場所:林 公園  よく見かける時期:4~6月
花言葉:彼女のすべてが好き ともに死のう
初夏が近づいてくると葡萄の房を小さくしたような赤紫の実を実らせます。蚕の餌として昔から育てられてきました。
日本各地に自生する落葉高木です。雌雄異株で春先に白い筋状の花をつけます。それが熟して赤紫から黒っぽい実をつけます。葉や、卵形や写真のように切れ込みがあるものなど形は様々で、大きい木では葉の形はハート形に近い楕円形で若い木ほど葉に多くの切れ込みが入る場合が多いそうです。クワの実を鳥たちが食べて糞と一緒にまく(周食型散布)ことで、いろいろな場所にヤマグワが生えています。
蚕が作る生糸は明治期の重要な輸出品でした。そのため多くの農家が桑の木を栽培して蚕を育てていました。明治4年から明治25年まで生糸は、ほとんどが横浜から輸出されていました。1900年ころからは中国を抜いて世界一の生糸輸出国になりました。生糸が稼いだお金が日本の近代化を進めたのです。
花言葉「彼女のすべてが好き」「ともに死のう」は、桑の木がピュラモスとティスベの血を大地から吸い上げて白い実が紫色になったとされるギリシャ神話の恋人たちの悲恋からきているそうです。
誕生花のないクワ(桑)の花言葉「彼女のすべてが好き」、神話の中のロミオとジュリエットのように「ともに死のう」 - 弥生おばさんのガーデニングノート「花と緑の365日」:楽天ブログ
春に、雌株の芽吹いた葉のわきに、先が2つに裂けた花柱を長く突き出して淡黄色の小さな雌花が咲き、柔らかい粒が集まった細長い実がつき、初夏に黒紫色に甘く熟します。 誕生花のない花は、郷愁誘う童謡赤とんぼ

子どもの頃は、山で桑の実を見つけるとおやつ代わりに食べました。口の中が紫色になるので食べたのがすぐに分かってしまいました。最近は、小学校の理科学習で育てることがありクワの葉を親子で集めている姿を見かけます。そのためにクワの木マップを作っている地域もあります。

てんてん
てんてん

クワの実は、アリたちも大好きです。

4月初旬の春先の若葉は、軟らかいうちに摘み取って、天ぷらや茹でてお浸しなどにして食べられます。
果実は、「桑の実」「どどめ」「マルベリー (Mulberry) 」と呼ばれ、生のまま食用にしたり、地方によっては桑酒として果実酒の原料とするそうです。赤黒く熟した果実は、ジャムにすることもできます。漢方薬としても使われています。
また、強い繊維質を持つことから、製紙の原料につかわれたりします。