クチナシの実　衣食の様々な部分に使われています。

秋から冬にかけてオレンジ色の実を付けます。

梅雨の時期に白い花が咲き始めます。匂いをかぐとジャスミンに似た香りが漂ってきます。葉は濃い緑で照りのある肉厚の葉がつきます。

東アジアや日本の東海地方以西に自生している常緑低木です。中国では1000年以上前から漢方用などに栽培されていたそうです。園芸用としても好まれ中国原産の一重のクチナシがヨーロッパに渡り品種改良されて八重咲きの園芸種になりイングリッシュ・ガーデンなどに導入されていきました。
実は熟したら割れそうに見えますが割れません。
和名のクチナシについては､いくつかの説があるそうです。果実が熟しても口を開かないので､｢口なし｣だという説。その果実をナシに見立て､くちばしのような形のがくをクチとよんでクチのあるナシの意味だとする説。いずれにしても実から名づけられたようです。
中国や日本では実が衣食の様々な部分に使われています。
衣ではクチナシの実から出る黄色の色で布を染めてきました。十二単の黄色です。
食では漢方薬や同じく実から出る黄色の染料を使って栗きんとんなどの色つけに使われています。