ベテルギウスに異変

オリオン座の左上の星。矢印のところ。
この写真は、２０２０年１月初旬にスマホで撮りました。右下のリゲルに比べると暗いのがわかりますか。以前の様子は↓

主系列星太陽の役割を終えて進化段階にある星と考えられいます。オリオン座の左上に赤く明るく光っていました。星空の中で一番明るいシリウスと「こいぬ座」のプロキオンとで冬の三角形とよばれています。
大きさは、この星を太陽系の中心に置くと木星軌道近くまでの大きさになります。どんどん膨らんでいる星と考えられています。
変光星と言うことで明るさが０等星から-1.3等星（マイナスの方が明るい）に変化する星です。肉眼で見える変光星です。

ところが、昨年からだんだん暗くなっています。現在は通常時の２．５分の１程度の明るさで、夜空の星の中で一時期は９番目の明るさだったのですが２３番目前後の順位に下がったそうです。肉眼でも赤い色が識別できませんでした。

星も生き物のように進化していくと考えられています。
進み方は次のように考えられています。

星の進化http://kokoten.raindrop.jp/01_mie_chigaku_kyouzai/232/HR1.htmlより
ペテルギウスは図の終わりの部分になっています。そろそろ一生を終えそうな星です。

恒星の一生は、生まれたときの重さでほとんど決まるそうです。
ペテルギウスなど太陽より約10倍以上重い星
太陽よりも数百万年から数千万年短い一生の最期に、超新星爆発を起こします。すると星のほとんどの部分はふき飛んでしまい、中心に中性子星やブラックホールが残ります。
太陽など、それより軽い星
超新星にはなりません。寿命は約100億年と言われています。太陽は。あと40億年くらいは今のままです。その後、赤くふくらんで赤色巨星になります。このとき、太陽は地球を飲みこんでしまうくらいに大きくなります。ふわふわっとふくらんだ表面からガスがおだやかに宇宙空間に流れ出していき、やがてそのガスが無くなり星の中心での核燃焼が燃料切れで止まります。そして中心部のみが白色矮星として残り、徐々に冷えていきます。
太陽の半分よりも軽い星
赤色巨星にもなれず、いつしか反応を止めて、とても長い時間をかけて冷えていきます。

宇宙科学研究所キッズサイト「ウチューンズ」

「宇宙かがく大好き！ボクらウチューンズ」JAXA宇宙科学研究本部（ISAS）のキッズサイトです。親子で最新の宇宙科学が楽しめます。

www.kids.isas.jaxa.jp

　より

星は、超新星爆発の前に温度が下がり膨張するそうです。
今回のペテルギウスの変化は、超新星爆発の前触れと考えることも出来ます。ただし、星の時間の流れは1000年単位でも短いくらいです。そのため、いつ起こるかはわからないそうです。